「両極」の治療それぞれについての続きです。
⑦標準的な治療
標準的な治療は、医療機関で一般に行われている治療のことです。
具体的には、内服薬、注射、リハビリテーション、物理療法、カテーテル治療、手術などです。
長所としては、
・標準的のため、教科書は充実しているので、医師が勉強しやすい
・日本全国で行われている
・診療科が細かく分かれているので、その分野については、ある程度のレベルの治療が受けられることが前提となっている
・様々な症状に対応でき、ある程度の効果がある
・救急医療に有効
などです。
短所としては、
・医師の勉強の程度や経験により、実際の治療レベルは驚くほど異なる
・診療科が細かく分かれすぎ、全体的な視野で治療をすることが苦手
・原因や病態がわからなければ、治療ができない
・基本的に対症療法であり、根治は難しい
・慢性疼痛など、標準的な治療が有効でない疾患がある
・診療科同士のつながりがあまりない
となります。
⑧最新の治療
最新の治療とは、文字通り新しい治療法のことです。
医療は進歩しており、新しい発見が続いており、治療法も次々に開発されています。
しかし残念ながら、日本にこれらの最新の知見が伝わってくるには、かなり長い時間がかかることが現実です。
そして、その最新の知見が治療として広く行われるようには、もっともっと長い時間がかかります。
また、世界では普及しているにもかかわらず、最終的には日本では普及しないこともあります。
一例としては、以前に少し紹介した、うつ病に有効なrTMS治療(反復経頭蓋磁気刺激療法)です。
この治療は、世界では既に行われていますが、日本では2019年にやっと保険適応になりました。
しかし、
・認知行動療法に熟知した医師が勤務している必要がある
・機械が非常に高額で、消耗品も高い
・1回の治療に時間がかかる
などの条件があるため、現実的には、保険算定はかなり困難であり、そのため、将来的にも普及して行く可能性は極めて低いと思われます。
また、うつ病に対して認知行動療法が有効であることは度々お伝えしていますが、こちらの保険適応ですが、算定条件が厳しいため、やはり普及していく可能性は低いでしょう。
そのため、長所としては、
・標準的な治療が有効でない疾患に対して、有効である場合がある
・標準的な治療より低侵襲である可能性がある
となります。
しかし、短所として、
・保険適応で治療を受けることが、かなり困難
・自由診療であれば受けることができる可能性があるが、行っている医療機関が極めて少ない
・医療技術として確立していない部分がある
となります。
エメラルド整形外科疼痛クリニック
札幌市北区麻生に開院し、痛みに対して積極的に治療を施行(電話:011-738-0011)
・治療方針:「両極の治療」
・治療方針の解説:全国初の試みである『モデル症例報告』を通じて、わかりやすく詳細に解説
・特徴:多彩な独自の治療法(漢方薬、バイオフィードバックなど)
・リハビリテーション:理学療法士は担当制で、2単位40分で実施
・骨粗鬆症:『骨粗鬆症打開プロジェクト』を展開するなど、積極的に治療
・院長の書籍:『骨粗鬆症治療の真実と7つの叡智®~超健康と長寿の秘訣~』
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