骨粗鬆症の真実:「動物性たんぱく質神話は崩壊している」の続きです。
「動物性たんぱく質は骨に良い」という「動物性たんぱく質神話」は完全に誤りです。
その根拠の2つめを解説します。
②Frassettoらの報告
(L A Frassetto et al. J Gerontol A Biol Sci Med Sci. 2000.)
2000年、Frassettoらは、33の国と地域(東アジア、東南アジア、西アジア、アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニア)を対象とし、
①動物性タンパク質の1日の摂取量
②植物性タンパク質の1日の摂取量
③動物性タンパク質と植物性タンパク質の割合
と大腿骨近位部骨折の発症数の関係を調査しました。
結果は、
①動物性タンパク質の1日の摂取量が増えると、大腿骨近位部骨折の発症数が増える
相関係数は0.82であり、強い正の相関があった
②植物性タンパク質の1日の摂取量が増えると、大腿骨近位部骨折の発症数が減少する
相関係数は-0.37であり、弱い負の相関があった
③動物性タンパク質に対する植物性タンパク質の割合が増えると、大腿骨近位部骨折の 発症数が減少する
相関係数は-0.84であり、強い負の相関があった
でした。
結果をまとめると、
・動物性タンパク質を多く摂取すると、大腿骨近位部骨折が発症しやすくなる
ということになります。
ここで大切なことは、このFrassettoらの報告は、例えば日本という1つの国に限った報告ではなく、世界の33の国と地域と対象としているということです。
さらに、世界の中でも、東アジア、東南アジア、西アジア、アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニアという、南極大陸以外の全ての大陸の国を網羅しています。
そのため、1つあるいは2つの国など、ごく狭い地域を対象とした報告よりも、はるかに信頼性の高い報告となっているということです。
もし、このFrassettoらの報告に異論を唱えるのであれば、南極大陸以外の全ての大陸で、少なくとも33以上の国と地域を対象とした報告でなければなりません。
しかし、院長が調べて限り、そのような報告は皆無です。
つまり、このFrassettoらの報告の内容である、
「動物性タンパク質を多く摂取すると、大腿骨近位部骨折が発症しやすくなる」
という結論を覆すことができる報告は、現在、存在しないということです。
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