【骨粗鬆症】第5話:骨折による悪循環は断ち切れない

前回は、骨粗鬆症になり1か所の骨が折れてしまうと、次々に骨折が起きてしまう骨折連鎖が起きてしまうことをご紹介しました。

骨折は色々な問題を起こしますが、その1つが、骨折が起きると、高確率で歩行障害が発症することです。

具体的には、大腿骨近位部骨折の場合、退院後2か月で元通りに歩ける患者さんは、わずか約40%です。
(J Magaziner et al. J Gerontol. 1990.)

1人で歩けなくなる患者さんは、約60%です。
(太田博明. 骨は若返る! 骨粗しょう症は防げる!治る! 2016.)

そして、歩行障害が出現してしまった場合、もう1つ重大な問題が起きてしまいます。

それは…・
骨粗鬆症になり、骨折が起きます
⇒多くのケースで歩行障害などが生じます
さらに、再び骨折が起きてしまうのではないかという不安感が生じます
⇒その結果、不活動や閉じこもりになります
⇒その結果、社会から隔絶された状態となります
⇒その結果、さらに不活動や閉じこもりになります
⇒その結果、さらに社会から隔絶された状態となります
⇒その結果、さらにさらに不活動や閉じこもりになります
・・・・
⇒最終的には、寝たきりになります

怖いですね。
いったん骨折が起きてしまうと、このような「悪循環」が起きてしまい、結果的には寝たきり状態になってしまう恐れがあるんです。

ここでもう1つ大切なことがあります。
それは、
「この悪循環を途中で断ち切ることは容易ではない」
ということです。

それでは、どうしたらよいでしょうか?

その根本的な答えは、1つしかありません。
それは、
「骨を丈夫にしておいて、転んだとしても骨折しない丈夫な骨にしておくこと」
です。

これしかありません!
このことが分かっているので、厚生労働省も、骨粗鬆症の治療に力をいれているのです。


エメラルド整形外科疼痛クリニック

札幌市北区麻生に開院し、痛みに対して積極的に治療を施行(電話:011-738-0011)
・治療方針:「両極の治療」
・治療方針の解説:全国初の試みである『モデル症例報告』を通じて、わかりやすく詳細に解説
・特徴:多彩な独自の治療法漢方薬バイオフィードバックなど)
・リハビリテーション:理学療法士は担当制で、2単位40分で実施
骨粗鬆症『骨粗鬆症打開プロジェクト』を展開するなど、積極的に治療
・院長の書籍:『骨粗鬆症治療の真実と7つの叡智®~超健康と長寿の秘訣~』

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